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2014年01月26日

[映画]「ほとりの朔子」

深田晃司。日本。2014年。
公式サイト:http://sakukofilm.com/

8月下旬から9月頭までの、
高校生までの学生の夏休みの終わりに当たる期間に、
浪人生の朔子のまわりで起きた出来事を
淡々と、しかしみずみずしく描いている。

感想を一言でいえば、ほどよくのんびりしていて、個人的には好きな映画だった。

映画の中では、著しく大きな事件は起こらない。
その代わりに、小さな「事件」(単なる「出来事」かもしれない)は頻発する。

夏休みの終わりに叔母の家へ行くという経験は、
普段実家で生活しているのであれば、非日常的な経験だろう。
しかし、そこでは、(朔子に直接関わるような)取り立てて大きな事件は起きず
(起こる「事件」の大きさはむしろ、孝史に関わるものが大きい)
淡々と流れる「日常」のようなものが存在している。

二階堂ふみが演じる朔子がまぶしいくらいにかわいいのはもちろんだけど、
インドネシアを専門とする地域研究者で知的な雰囲気を備える海希江、
「可哀想な福島」という形で話をすることを周りから期待されて困惑する孝史、
主観と客観について語る西田先生、一見ダメ男なのにどこか憎めない兎吉、
さばさばした大学生の知佳、……などなど、他の登場人物も魅力的だった。

特に海希江は、
「日本人なのにどうして海外のことを研究しているの?」という
素朴な疑問に対して真摯に答えており、
その姿が個人的にとてもかっこいいなぁと思った。

主人公は朔子だけれども、彼女は、
朔子自身が問題の奥にまで入り込んでいってズバズバと解決していくような
物語の中心に立って活躍する人物としてではなく、
あくまでも「自分の周りの人物の関係を見つめる朔子」として描かれている。
感情は、台詞にははっきりと出ないこともあるが、表情の微細な変化に表れる。
また、彼女の健康的な肢体からは、
健康的であるがゆえにほのかなエロスが感じられる。
個人的にはそういった点が印象的であった。

あと、これは映画の内容とは関係ないことなのだけど、
映画の言語は日本語だったけれども、英語の字幕がついていた。
英語の字幕は結構意訳されていた。
日本語の文意をそのまま英語に置き換えても理解してもらえないのかも、という
翻訳者サイドの考えが感じられて、翻訳という作業の難しさを改めて感じた。

結論:二階堂ふみがかわいい。

投稿者 むすてぃー : 2014年01月26日 02:21

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