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2014年01月23日

[映画]「鉄くず拾いの物語」

ダニス・タノヴィッチ。
ボスニア・ヘルツェゴビナ、フランス、スロベニア合作。2013年。
公式サイト:http://www.bitters.co.jp/tetsukuzu/ (※音声注意)

ボスニア・ヘルツェゴビナのある村で暮らしていて、
拾った鉄くずを売ることで収入を得ているロマの一家を中心に描く。

あるとき、妻の体が危険な状態になってしまい、病院に駆けつけるも、
保険証を持っていないために手術費用が高額となり、手術を受けられない。
夫は資金を得るために必死に仕事に取り組み、公共サービスにも助けを求めるが、
なかなかうまくいかない。

これは、こういう待遇になるのはロマだから、という理由付けではなく、
社会的弱者であれば誰にでも起こりうる。

この映画は、一家の生活を淡々と描いているぶん、
社会的弱者が弱者たるゆえんは制度の問題であるというのを思い知らされる。

最終的にはハッピーエンドとなるので、後味の悪さは残らない。

ボスニア・ヘルツェゴビナという国は、
多くの日本人にとってはなじみのない国かもしれないけれども、
遠くの国の人であっても、どこかで必ず繋がっているので、
「完全に無縁な国」であるとは言い難いだろう。

とはいえ、ここで描かれている問題を、
「多くの日本人」が、身近な問題として捉えることは難しいかもしれない。

だが、自分の知らない他者についての具体的な状況を知ることで、
他者に対する想像力を養うことはできるし、
そのような想像力は、今後ますます大事になるのではないかと思う。

投稿者 むすてぃー : 2014年01月23日 03:14

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